ジャケット裾の裏布始末に手のこんだ額縁仕立て

額縁仕立ては、裏布の処理の仕方でスーツでは、袖本開き時の袖口カフスや、サイドベンツのベント両端の裏布始末に見られます。形は、裾処理を写真や額縁などのフレームのように四角くしたもので、一番目につきやすいところは、袖口を「本開きボタン止め」とした時の裏布だと思うのですが、袖口標準の袖釦が飾りのように付けられる「開きみせ」といわれるものの場合、この裾処理も簡便で、縫込みを止めたような形になっています。。
仕上がり後に、万一袖部分の調整などが出てしまった場合には、この「額縁仕立て」は手当てが難しく、袖丈伸縮などに制限が出てしまうのですが、「開きみせ」の場合には、作りが簡単な分、袖丈伸縮、袖巾調整などの対応が比較的楽。ただ、袖部分の調整は、伸ばす場合にも着用後日数がたってしまったものは、折りジワが残ってしまうことがあり、調整することは少ない部位なので、あまり気にすることもないかも知れません。。
オーダースーツの袖仕立てとして人気の「袖本開き釦止め」にセットとなる「額縁仕立て」ですが、中には「袖口を釦止めとしないが、額縁仕立て」となる「半額縁仕立て」というものもあります。。通常「袖本開き」では釦止めとなるところを、「開きみせ」同様、縫い付けてしまった形なのですが、袖先釦~袖先までに切れ込みがあり、額縁仕立てとなっているもの。
この「額縁仕立て」は、別名「額仕立て」「鏡仕立て」といわれ、ジャケットの裏仕立て「お台場仕立て」や「D管止め」などと同様、ひと手間かけたオーダー仕立てとして高級感のある演出効果にはなかなか重要です^^

オーダースーツ Pitty Savile Row
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