スーツのデザインによって要尺が違うことがある

スーツをお仕立てする時には、お体の大きな人と小柄な人とでは、必要な生地の長さ(要尺)が違ってきてしまうのは、わかりやすいところで、大柄な体型の方には一定の基準からスーツ価格に対して10%程度の体型増というものが必要になってしまう場合があるのですが、お仕立ていただくスーツのデザインやシルエットによっても、必要な要尺が異なる場合があります。。
例えば、オーダースーツではひと手間かけた高級仕立てとして見た目にもわかりやすく、ジャケットの型崩れを防いだり、その昔まだ裏地が丈夫でなかった頃にはその補強のための意味もあるお台場仕立ては、裏仕立てとして突き出たお台場の分、通常は15cm程度は余分に生地が必要になります。。そのため、お台場仕立てをお選びいただく場合には、追加のお仕立て代というオプション的な工賃増に加えて、+生地代増が含まれます。。その他には、ジャケットポケットをアウトポケット(パッチポケット)とするような場合には、ビジネススーツ標準のフタ付きポケットが、フタ部分の生地のみが必要なのに対して、貼り出した袋布部分の生地量まで必要になるため、このサイズが左右の腰ポケット、おまけに胸ポケットまでとなると、徐々に量も多くなってしまいます^^
現在のオーダースーツをお仕立ていただく際の、型紙裁断は多くの場合、コンピュータに採寸上の必要情報を入力し、パターン的に作成されたパーソナルデータを微調整させていただくという場合が多いのですが、残りの生地が限られてしまっていたり、着分生地でしか入手できないような場合(追加生地が必要な場合に、必要量のみ入手できず、着分単位で取引されるもの)には、手裁断によりのパーツをうまく組み合わせて余りなく裁断することになります。。こういった、パーツ差込による手裁断でも、どうしても物理的に生地要尺が足りない場合には、ポケットの形をアウト→フタ付きへの変更をお願いするとか、同じお台場仕立てでも、一枚につながった本台場から、突き出た台場部分のみ切り替えてある、角台場仕立て、剣先台場仕立てなどへの変更をお願いするしか方法がありませんので、そのようなお願いをさせていただきました場合には、是非ご検討をよろしくお願いいたします^^

オーダースーツ Pitty Savile Row
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