英国式サビルロウスーツはセンターベントで決める

スーツの背の割り方には、センターベントのほか、サイドベンツフックベント、折り目が突き合わせになったボックスベント、背を割らないノーベントなど。最もビジネス向きでオーソドックスなセンターベントばかりが目立った十数年前から、お仕事用スーツにも若干の自由度と、クラシコスーツのような垢抜けたシルエットラインの普及から、組み合わされることが多くなってきたのがサイドベンツです。。ネットからいただくご注文の中でも、サイドベンツの割合は、おそらく7~8割。トラッドスーツにはフックベントという必ずセットされる組み合わせを除いての割合なのでなかなかサイドベンツの人気度は高いです。。
スーツ、背広の生まれた国イギリスでは、正式なスーツに合わせるベントはセンターベント。サイドベンツは、乗馬する時に着用するハッキングジャケットの腰まわりが楽なように両脇に開けられたものになります。。英国式スーツにはフォーマルとカジュアルなシーンで着用される2つの流れがあり、ひとつはビジネス・式典など着られるドレッシーなダークスーツスタイル、もう一方は、素朴なツイードなどの素材、クラッシックパターンなどの生地を使用して仕立てられる、カントリースタイルのシルエットを持つもの。乗馬用ハッキングジャケットもこのブリティッシュ・トラディショナルに含まれ、エルボーパッチガンパッチなどスポーツライクな用途に応じた狩猟用ハンティング・ジャケット同様、機能的なディテールデザインを多くもつジャケット。その代表的なところが腰まわりが楽なサイドベンツで、乗馬中、手が入りやすくするためのハッキングポケット(=スラント・ポケット、斜めポケット)もそのためのものになります。。
現在では多くが装飾的な目的のために取り入れられるデザインですが、知っていてコーディネートするというのもなかなか楽しいですよ^^

オーダースーツ Pitty Savile Row
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