ジャケットのフロント釦数を変えてみる

ジャケットのフロント釦数やその一番高い位置にある第一釦の位置、各釦間の釦間隔はたとえばブリティッシュスーツやクラシコスーツなどのシルエットによって、かっこ良く見せるため、また各シルエットを形作るために特徴的なバランスで決められています。。
単純にそのシルエットパターンにその釦数のジャケットが対応していないということもあるのですが、ジャケットの前釦の数や、その第一釦の高さは目立つところなのでオーダースーツを作り始めて少したつと気になりだすところだと思います。。
一般には釦数が少ないものから、シングル1釦1掛、2釦1掛、3釦1掛段返り、3釦1掛中段返り、3釦2掛、4釦3掛など、シングルの打ち合いのスーツでも既定パターンとして縫製ブランドから用意されているものだけで、これだけあります。。メンズスーツ、レディーススーツのどちらもショート丈タイトなジャケットシルエットのスーツには、1釦、2釦のものしかないのは、ウエスト1箇所で細身にシェイプするシルエットとするのがせいいっぱいで、そのまま単純に釦数を増やしてしまったのでは、バストまわりで窮屈すぎる・・。中には釦数変更に向かない特殊な専用パターンもあるので少しの注意が必要ですが、ご愛用スーツ寸法からお仕立ていただくシステムからは、ほとんどの場合ご希望デザインで対応させていただくことができると思いますよ。。
以前、ご注文をいただいたジャケットで「4釦2掛段返り」というのがありました。。あまり、耳にも目にもしたことがないと思います。。基本形は4釦3掛のジャケットのラペルの折り返し位置(下げ止まり)を少し下げ、3釦段返りと同じように衿の返り線が衿穴の中央を通る位置としたもの。第1釦は段返り、2、3釦は止め、第4釦は止めない、「シングル4釦2掛段返り」。オーダースーツっぽく、控えめでいながら個性的なデザインです。。

オーダースーツ Pitty Savile Row
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