ソフトスーツに定番だったダブル4釦1掛・ロングターン

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ダブルジャケットの釦止め位置が1個となることで、ジャケットの胸開き(Vゾーン)が大きく、衿の返り線が長くなるロングターンは、バブル期のスーツの形として一番良く見たシルエットかも知れません。現在40代に差し掛かりなかなか渋みを増してきた店長は当時20代で、仕立て屋稼業の門をたたいたばかり。現在では、95%以上とも思えるシングルスーツの割合、差し引けば5%程度のダブルスーツのご注文も、半分程度はあったのではないかと思えるほど多かったです。実際、2着口でいただくオーダーも1着はシングルスーツ、1着はダブルスーツな感じ。バブルな世相を反映してか、派手めでゴージャスなダブルスーツは着ているとクセになり、なんとなくシングルスーツが寂しく見えてきてしまうようなところがありました。。
しかし、店員さん的にはどちらかといえばおとなしめなオーダースーツ店。ダブルスーツでご対応というのも好ましくなかったのか、店員さんの全てがシングルの2ピーススーツ。しかも2釦1掛けが多かったように思います。。
ダブルジャケットはシングルジャケットと違い、打ち合いが深い分、ジャケット前身をきれいに見せるために、1個掛けの打ち抜き釦のほか、内側脇下あたりから伸びている、通称「引っ張り」と言われる内止めのヒモが付いています。簡易なものは、ヒモなしでそのまま釦止めとなっていたりするので、ジャケット前身に止めた釦のへこみができたりしてしまう場合があります。これもお好みなので、「引っ張り」の有る無しはご指定可。

オーダースーツ Pitty Savile Row
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