ノータックパンツを無理にはかない

店長と同じ世代の40歳前後の方は、パンツにはタックの入った少しゆったりめのシルエットのものにはなじみがあると思うのですが、現在、主流のパンツはタックのないノータックパンツで、しかもモモ巾(ワタリ巾)もヒザ巾、裾巾も詰めれるだけ詰めたい細身のシルエット。。お仕立てする際に基準とするノータックパンツのモモ巾寸法は、ヒップ回り寸法の3分の1程度。ご愛用スーツをお預かりして採寸させていただく場合には、現物スーツからの微調整という形の採寸になりますが、基準寸法より1cm程度細めというのがタイトめなパンツには多いモモ巾だと思います。。
パンツにタックを入れない場合には、モモ巾はタック入りパンツよりも細いため、ヒップ回りの寸法も少ないゆとり量で作られることになるので、体型で向き不向きを考えるならお腹回りに余裕が欲しい、出腹体型の方とノータックパンツの組み合わせはちょっと大変。。よく「太めのお腹を細く見せるためには、細めのパンツのほうが良いのでしょうか?」というようなお問い合わせをいただきます。。太めなお腹を細いパンツで押さえ込んでしまおうという発想だと思うのですが、ゆとり量の少ないタック無しの細身パンツの場合には、ぽっこり出てしまったお腹が着用時逆に浮き出て目立ってしまうことになるので、少なくともタックを1本は入れて、出腹を隠すようなシルエットにしたほうが、見た目もすっきりかっこ良いスーツになると思いますよ。。
タックは布地を体型にフィットさせるための縫製上のテクニック。タックのヒダが外に向いた外ヒダ・アウトタックでは普通すぎてつまらないという方には、タック内向きの内ヒダ・インタックがおススメです。。

オーダーパンツ・スラックス

オーダースーツ Pitty Savile Row
http://www.order-suits.com/